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第二十六章 - リア

ディーゼル視点

彼女が後ろに跨がり、俺を強く抱きしめている感覚は最高だ。彼女はいるべき場所にいる。俺と共に。魚が水を必要とするように、俺には彼女が必要だった。

『俺にも番(つがい)が必要だ!』デュークが吠えた。『もうマーキングして交尾するべきだ!』頭の中で彼が遠吠えを上げる。彼に任せていたら、彼女を見た瞬間にそうしていただろう。彼を抑えるのは容易ではなかった。

「デューク、前にも言っただろう。ゆっくり進める必要があるんだ。俺たちの番はまだ準備ができていない。こういうことは急かせないんだ」俺は彼に言い聞かせた。

『彼女のヒート(発情)は止められないぞ。彼女はすぐに...

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