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第三十七章 —— レックス

一時間近く経つというのに、ディーゼルはまだどこにも見つからない。

「何かがおかしいわ。番(つがい)が私たちを必要としてる」リアが不安げに言った。

私はもう一度、ディーゼルにマインドリンクを試みた。「ディーゼル、そこにいるの? 心配だわ、どこにいるの?」

何の反応もない。

「お願い、ディーゼル、答えて」

やはり、返事はなかった。

ペイトンは彼の執務室を確認した後、彼を探すために二階にある私たちの部屋へ向かっていた。「天文台も見てみて」と私は彼女にリンクを送った。「了解、父さんと一緒にいて。必ず見つけ出すから」彼女から返信が届く。

マックスとジークは舞踏...

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