47

第三章 新しい友達

『何かがおかしいわ』レイが私に言った。

誰かが私が狼だと嗅ぎつけたようだが、私には狼の匂いが全く感じられなかった。私は顔を上げ、ゆっくりと立ち上がってその女性を見た。彼女は「しまった」という顔をしており、レオは気まずそうに笑っていた。

私は片眉を上げ、小首をかしげてレオを見た。「どうしてあなたの匂いがしないの?」私は尋ねた。

「こんにちは、ロッキーよ」同じくらいの年齢に見える、長い茶色の髪と大きなヘーゼル色の瞳をした女性が言った。

「レイブンよ」と私は答えた。

「強いアルファのオーラが出てるわよ!」ロッキーは興味深そうな顔をして一歩近づいてきた。

「どうして私...

ログインして続きを読む