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第三十二章 - 急転

早朝、目が覚めると、私はディミトリの胸の上に大の字になっていた。どうやらこれが私のお気に入りの寝相らしい。ベッドの自分の側で眠りについたとしても、目覚める時は決まって彼の上に乗っているのだ。まるで謎めいた磁石が私を彼に引き寄せているかのように。

「私のせいにしないでよ。あんたが寝る時に私も寝るんだから」とレイが言った。

「君の抱き枕になるのは構わないよ、ベイビー。ドムも喜んでる」

ディミトリがその美しい温かな蜂蜜色の瞳を開けて言った。私が彼の胸にキスをすると、彼の体の奥深くからゴロゴロという満足げな音が聞こえた気がした。彫刻のような腹筋に手を這わせると、彼の喉から低...

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