第113章

竹内智子はすぐに立ち上がった。

「彼はまだ下にいるの?私が帰るように言ってくるわ」

  彼女が出ようとしたその時、川崎美咲に呼び止められた。

  「ちょっと待って」

  「美咲?」

  誰も予想していなかったことに、次の瞬間、川崎美咲は微笑みを浮かべ、静かな声で言った。

「上がらせてあげて」

  その言葉に、病室にいた全員が驚いて彼女を見つめ、口をそろえた。

  「美咲!?」

  「彼が昔あなたにどんなことをしたか忘れたの?千葉隆はただのチンピラよ。もし彼を上がらせたら、あなたは...」

  「竹内智子」川崎美咲の声は優しく聞こえた。

「彼が昔私にどんなことをしたとして...

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