第200章

川崎美咲は手元の競売品カタログをめくりながら、そっと佐藤和也の側に寄って声をひそめた。「和也、佐藤おばさまがお望みのあの品、もうすぐ出てくるわ」

「ああ」

佐藤和也は冷たく一言返しただけだった。

彼の視線はまだスマホの画面に落ちたままだ。

川崎美咲は唇を噛んだ。彼は座ってからずっとスマホを見続けている。目的がはっきりしているから、目玉商品が出てくるまでは会場の競売品に全く興味を示さないのだ。

でも、興味がないとしても、彼は以前はスマホに夢中になるタイプじゃなかったのに。

それに一体何を見ているの?そんなに見入るようなものなの?

そう思うと、川崎美咲の視線は自然と彼のスマホ画面へ...

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