第2章
残り四日。
ここ二日間は、小さなものから片づけていた。今日が本番――より厄介なほうだ。私は五年かけてヴェイラーのためだけに作り続けてきた治癒薬。失われる前に彼が負ったことのある怪我に合わせて調整し、私はそれを当然のように覚えているはずだった。何か月も注ぎ込んだ研究。届けられないまま終わった防御計算式。全部を床に並べ、虚空袋の中身を一つずつ処理し始めた。
山の途中で、いつの間にかヴェイラーが現れていた。
彼は床の薬剤を見下ろした。口を開いたときの声は、いつもより少しだけざらついていた。
「それを捨てるつもりか」
「もう役に立たない」
彼が中へ一歩踏み込む。
「あの研究に何か月かけたと思ってる」
「分かってる。作ったのは私だもの」
私は手を止めずに続けた。彼は両手を脇に下ろしたまま戸口に立ち、去らなかった。彼にしては珍しい。
立ち去る前に、彼は言った。
「今夜は晩餐会だ」
「分かってる」
彼は出ていった。
山をすべて片づけ終え、虚空袋を縛り、しばらくその場でただ呼吸して立っていた。
目が覚めてから、いちばん身軽だった。
階下に降りると、入口広間にライセスがいた。ヴェイラーは彼女に腕を差し出し、二人は並んで宴会場へ向かう。
私は少しだけ後ろを歩いた。本来なら、皇太子の婚約者がいるべき場所ではない。
誰も何も言わなかった。
血の月の晩餐会は、闇のエルフ宮廷における一年で最も重要な集いだった。家格のある一族はすべて出席し、広間は冷たい青い炎で照らされ、三百の貴族が互いを見張り合いながら見ていないふりをする。年に一度の儀礼。宮廷の全員が「誰がどこに立つか」を記憶する種類の場だ。
今夜は、その記憶の仕方がいつもより露骨だった。
開始から一時間ほどして、ヴェイラーの関係者らしい男が私の傍に現れた。広間の向こう、ライセスの手を取って立つヴェイラーへ視線を送り、それから私へ戻す。表情は、慎重に形を選んでいる。
「昔はもっとこういうこと、控えめだったんだがな」男は言い、少し間を置いた。
「よく耐えてる」
何を返せばいいのか分からず、私はその場を離れた。
贈呈儀は夜の中心だった。皇太子が意中の相手に、宮廷の前で公に贈り物を渡す。全員が見守り、案内役が奉納品を公記録のために読み上げて記す。伝統。目撃。取り消しのきかない形式。
ヴェイラーは、すべてをライセスに捧げた。
最初は首飾り。銀の地に濃い色の石。次は冠。近くの貴族が紋章に気づいて視線を交わすほど古い品。次は彫刻の施された小箱に収められた血の結界。品が手渡されるたび、案内役が正式名称を声に出して読み上げた。
部屋の誰も驚かなかった。今夜になるずっと前から、こうなることは見えていたのだろう。
最後の告知が読み上げられ、私の名があるべき場所で、案内役はライセスの名を口にした。半拍遅れて気づき、動きが止まる。目がライセスから私へ、そしてまた戻る。手の中の羊皮紙が急にこの世でいちばん興味深いものになったみたいに。ライセスは口元を押さえて柔らかく笑い、礼を言った。ヴェイラーが彼女の頬に触れる。
広間全体が、息を吐いた。
私はワインを飲み干し、グラスを置ける場所を探した。
その晩、ヴェイラーは五度、群衆の中で私を見つけた。毎回分かった。ほんの短い間。注意がわずかにこちらへ傾く気配。反応を待っている。
何も返さなかった。五度目には、私が泣くよりも、それが彼には堪えたのだと思う。
晩餐会は真夜中近くに終わった。私は人混みを避け、下層の回廊を使って戻った。
血統の間は通路の突き当たりにある――晩餐会のあいだ血の番人が認証を完了させ、手続きが終われば封鎖される部屋。施錠。闇。規定。
扉の下から光が漏れていた。
残り四日。これは私の問題じゃない。
私は歩き続けた。十歩ほど進む。
引き返した。
中は稼働中の血の魔術の匂いがした――本来動いているはずのない儀式が動いているとき特有の、あの冷たさ。
ライセスが祭壇の前に背を向けて立っていた。手の中に何かを持っている。淡い銀の脈動。
彼女が振り向く。
「いつからそこに?」
「十分長く」私は石を見た。
「その脈動、向きが逆。共鳴石は中心から外へ広がる。あなたのは内側へ吸い込んでる」
彼女は何も言わない。
「私は治癒師の訓練を受けてる」彼女の目を見据えた。
「何を見てるか、分かってる。これ、いつから回してるの?」
「あなたには何が――」
「分かってる」私は扉のほうへ一歩退いた。
「それで、彼には言わない。私は四日後に出る。これは私の問題じゃない」
彼女は長い間、私を測るように見つめた。
「そう言うのね」
「本気よ。石をしまって」
彼女の姿勢から何かが落ちた。祭壇を見て、それから私に視線を戻す。もう一度口を開いたとき、声が違っていた。静かで、作ったものではない。
「ここまで来るために、誇れないことをしてきた。でも、彼しか出口がないの。失うわけにはいかなかった」
私は一度だけ頷いた。
「私は去る。ここで見たことは忘れる」
扉へ向き直る。
「知ってること自体が問題よ」背後から彼女の声。
「未処理の綻びは残せない」
祭壇が白く爆ぜた。
私は石の床に叩きつけられた。肩が古い縫い目に沿って裂け、痛みが鋭く突き刺さったまま離れない。
見上げられるようになった頃には、ライセスはもう私の隣で床に転がっていた。腹を押さえて両手で抱え込み、甲高く、ひび割れた声で叫び始める。
廊下を駆ける足音。扉。
ヴェイラー。
彼は一秒で状況を飲み込み、まっすぐライセスへ向かった。
「彼女にバレたの」ライセスの声は、ちょうどいいところで折れていく。
「全部壊すって言ったの――止めようとしたのに――」
「違う」私は片手で床を押して身を起こそうとした。
「三十秒だけ――」
ヴェイラーは一度も私を見なかった。
「終わりだ」
「聞いて――」
「終わりだと言った」
封印が降りた。冷たく、硬く。次の瞬間、何もかもが途絶えた。
最後に見えたのは、ヴェイラーがライセスを抱えて扉へ向かう姿だった。
彼は振り返らなかった。
