第10章

 ここ数日、ダミアンは私の部屋に一歩も足を踏み入れなかった。

 踏み入れられなかったのだ。私は彼の引き金で、彼は私の引き金だったから。

 重たい鋼の鎖はベッドにつけられたままだったが、毎日午後になると若いメイドがやってきて、それを外した。彼女の受けた命令は、私を邸宅の庭園へ連れ出して歩かせること。医師の指示による「新鮮な空気」だという。

 そのメイドは大きな丸い目をしていた。ロージーを思い出させる目だった。

「奥様……」

「そう呼ばないで」私は噛みつくように言った。

 彼女はびくりと肩をすくめた。「す、すみません。スミスさん……どうしてクーリー様のことがお嫌いなんですか?」

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