第117章

浴室の空気は、やけに艶めいていた。

シャワーのぬるい湯が、裸のまま絡み合う二つの身体を打つ。

「も、もう……やめて……」

林田知音は、いったい何度そう懇願したのか数えきれない。太く硬いそれが体内を出入りし続けても、衰える気配がまるでなかった。

壁に手をつかされ、背後から押しつぶすように覆いかぶさる男の力に、ただ圧倒される。底なしの体力――そうとしか思えない。

日野成謙だって、本当は疲れていた。病院での長い手術が、心身をごっそり削っていたのだ。本当なら今日は戻らないつもりだった。だが出がけに知音と少し気まずくなったことが気にかかり、手術が終わるや否や、結局急いで帰ってきた。

ところ...

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