第126章

林田知音は日野新義にそんなふうに言われただけで、身に余るほどの光栄だった。慌てて首を振る。

「そんなこと、ありません」

「ならいい」

日野新義はふと思い出したように日野成謙へ言った。

「この辺にいい店はあるか? 昼の個室、押さえてこい」

「はい」

「昼は三人で茶屋でも入って少し話そう。らいも連れてな。知音も成謙も一晩寝てないんだ。子どもはちゃんと休ませろ」

林田稲がそう添える。

「それでもいいな」日野新義が短く応じ、年長組は目黒らいを連れて、また外へ出ていった。

林田知音がドアを閉めた、その瞬間だった。息をつく間もなく、背後からぎゅっと抱き締められる。

「え……ど、どうし...

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