第177章

そのあと、日野成謙はものすごい勢いでビーチバレーのコートまで駆けていった。林田知音は振り回されて頭がくらくらして、ようやく降ろされたときには、砂の上にぺたんと座り込んだまま、むすっとする。

顔を上げて睨みつける。

「まだ、始めるって言ってない!」

日野成謙は彼女の隣に腰を下ろし、手を取って自分の掌に包んだ。

「怒られたりしない。俺が守る。約束する」

「……」

林田知音は日野成謙を見た。やっぱり、目を逸らせないくらい格好いい。夜風が、少し長めの髪をくしゃりと乱す。

彼女はその髪をくしゃくしゃと撫でた。もっと乱してやる、みたいに。

本当に、好きだ……。

胸の中にあるのは、それだ...

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