第48章

目黒雲月は書類を机の上に置いた。

林田知音はちらりと目をやる。そこには、離婚協議書――そう記されていた。

「どうしたの。ようやく現実と向き合って、私と話す気になった?」

「林田知音。君がここまで抜け目なく動ける人間だなんて、正直思っていなかった。いったいいつからだ?」

「離婚のこと?」

林田知音は眉を少し上げた。

「野呂雨芽が不治の病だって言い出して、あなたが何もかも放り出して、あの人のそばに張り付くって決めたとき……かな。――ううん、違うかも。もっと前からかもしれない。野呂雨芽は引き金になっただけで、火種自体はずっと前から埋まってた」

目黒雲月が顔を上げ、彼女を見た。

「教...

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