第49章

林田知音はふっと微笑んだ。

「守屋さん、お気遣いなさらないでください。お招きいただけるだけでも、こちらには光栄です」

「目黒奥様はお綺麗なうえに琴もお上手で、話し方まで耳に心地いい」

「さあ、お掛けください。料理を運ばせましょう」

そう言って、守屋龍介は林田知音の肩を軽く抱き寄せ、そのまま椅子を引いて座らせた。

「ぁ……ありがとうございます」

自分が敏感になりすぎているだけかもしれない。考えすぎだ――林田知音はそう思おうとした。

「どうぞ、まずはスープを。執事が午後いっぱいかけて煮込んだんですよ。目黒社長、ぜひ召し上がってください。私くらいの歳になると、こういうものがいちばん好...

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