第56章

木下実初は目を細めた。この目黒雲月という男は……。

「目黒雲月、本気でそうするつもり? あなたの中に、私に対して……ほんの少しでも、罪悪感はないの?!」

林田知音が身を翻し、彼を見据える。

「夫婦として過ごした時間があるでしょう、目黒雲月……この数年……この数年は……」

「先に結婚を裏切ったのは、お前だ」

「……そう」

木下実初でさえ見ていられなくなった、その時だった。

林田知音は目黒雲月の前へ二歩詰めると、バッグから写真の束を取り出し、容赦なく彼の顔へ叩きつけた。

「目黒雲月、不倫してたのはどっちよ! あなたの幼馴染が膝の上に座って必死に媚びてた時、あなたは潔白だったって言...

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