第6章

 未亜が彼の車へとスキップして向かう中、拓海は私を歩道まで見送ってくれた。午後の陽射しは明るく、通りを暖かな光で包み込んでいた。

 別れ際、拓海は私を振り返った。彼の瞳に宿っていた庇護欲に満ちた怒りは、深く誠実で、信じられないほど熱を帯びた何かに変わっていた。

「美咲。」彼は声を潜め、優しく言った。

「騒ぎが収まったら。法的な争いがすべて終わったら……僕にチャンスが欲しい。必要なら、順番待ちだってするよ。」

 私は彼を見上げた。その声に滲む、純粋で真っ直ぐな誠実さが、私の胸の空洞に微かな温もりを灯した。それは、ずいぶんと長い間忘れていた感覚だった。

「どうかしらね、拓海。」私は唇に...

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