第147章 彼の悔恨

暖色の照明が、ふいに冷たい霜でもかぶせられたみたいに翳った。空気に残っていたわずかなぬくもりが、びりびりと引き裂かれて散っていく。

玄関とリビングのあいだに、古川静弘が立ちはだかっていた。スーツが描くその輪郭は、越えられない氷山のようで――こちらの足を、容赦なく止める。

彼は林田新を見ない。視線はただ、羽鳥秋葉の白い顔に貼りついたまま。

怒り。焦り。今にも理性が切れそうな執着。

その感情の濁流が、彼女を丸ごと呑み込もうとしているみたいだった。

「古川静弘、何のつもり?」

林田新の声が冷たく落ちる。古川静弘を見る目に、危うい刃が宿った。

「何のつもり、だと?」

古川静弘はその言...

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