第151章 資格はあるのか

古川静弘は半身を沈めたまま、その場に凍りついた。

さっきまでのぬくもりが、ふっと冷める。母子が肩を並べて去っていく背中を見送るしかなかった。薄い背中なのに、そこには迷いのない決別が宿っていて――彼の熱を、ガラス一枚どころか、扉の外へ丸ごと押し出してしまう。

心臓を、何かに強く打ち据えられたようだった。鈍い痛み。どんな仕事の失敗より、ずっと堪える。

丁寧に用意した柔らかさも、慎重に重ねた探りも、子どもの無言の拒絶と、彼女の淡い回避の前では、あまりに力がない。

古川静弘はゆっくり立ち上がり、視線を引き戻した。押し開けられ、そしてそっと閉じられたガラス扉。そこに映る自分は、どこかみっともな...

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