第187章 須藤篠華の真の姿

「命の恩があるから、それだけだって言うの?」

須藤篠華は声を跳ね上げ、胸が大きく上下した。

「古川静弘……あんた、私があんたを助けたこと、ちゃんと覚えてたんだ。とっくに忘れたと思ってたのに! あのとき私が身代わりに受けた銃弾が、どれだけ取り返しのつかない傷になったか……知らないわけないでしょう!」

指先で自分の胸元を乱暴に突き、瞳の奥に怨みと悔しさが渦巻く。声は鋭く、かすれていた。

「五年前、あの古傷のせいで死にかけたの、忘れたの? なのに今さら、全部なかったことみたいに済ませるつもり? 古川静弘、私がいなかったら、あんたはとっくに死んでた! 子どもだって残せなかった! それなのに羽...

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