第23章 初めてのセックス

羽鳥秋葉は手が震え、宅配の箱を取り落とした。床にぶつかった拍子に、中のバラが転がり出る。

ぼんやりとその花束を見下ろしたまま、頭の中が真っ白になった。

こはるが異変に気づき、慌ててほかのスタッフを全員帰した。

羽鳥秋葉は夢うつつのまま腰を折り、落ちた一輪を拾い上げる。

花弁は少し萎れていて、縁がくるりと巻いていた。経験上、あと3時間もすれば完全に枯れる。

最初に浮かんだのは、須藤篠華の脅しだ。

けれど、スタジオへのクレームが彼女だと露見したばかりで、こんな子どもじみた真似をする理由が見当たらない。

すぐに、別の考えが背筋を冷やした。

妊娠のことを知っているのは、夏川寧々以外だと...

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