第37章 わざと?

羽鳥秋葉は唇をきゅっと噛み、古川静弘をきっと睨みつけた。腹立ちまぎれに言い放つ。

「いらない。あんたは自分で食べて。私は従業員のみんなと一緒に食べるから」

そう言って踵を返し、少し離れたところでまだ道具を片づけている花職人たちのほうへ歩いていく。

「デイビッド」

先頭に立つ男に声をかける。

「もう上がっていいよ。私、執事さんのところに行って食事の段取りしてくる」

ちょうどその執事が通りかかり、申し訳なさそうに頭を下げた。

「羽鳥嬢、まことに申し訳ございません。本来でしたら皆さまにパスタをご用意する予定だったのですが……不運にも麺を茹でる鍋が壊れてしまいまして」

執事は気まずそ...

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