第39章 飯を捨てる

羽鳥秋葉が目を覚ました頃には、もういい時間になっていた。

仕方ない。ここのベッドが柔らかすぎるうえに、心地よすぎるのだ。気づけば朝までぐっすり眠ってしまう。

起き上がってからも、少しだけ怠け癖が顔を出した。もう一度潜り込んで、うとうとしたい。

けれど庭では、もう職人たちが作業を始めている。オーナーの自分が一緒に汗をかかないだけでも十分後ろめたいのに、さらに寝坊してのんびりしていたら、さすがに話にならない。

身支度を整えて下りると、玄関口にあったソファは元の位置に戻されていた。古川静弘は早起きだったらしい。秋葉が階下に降りたとき、彼はアイランドキッチンでコーヒーを淹れていた。

「起き...

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