第45章 高価な贈り物

羽鳥秋葉は腹の底に溜まった怒りを抱えたまま荷造りをしていた。苛立ちで指先までわずかに震える。

……とはいえ、片づけるほどの荷物なんてない。

このマンションに移ってきてから日も浅い。替えの服が数着に、本が数冊、それから分厚い毛布が一枚――それだけだ。

彼女の持ち物の大半は、まだ向こうの邸宅に置きっぱなしになっている。

秋葉は乾いた笑いを漏らした。

あれは本当に「自分の物」なのだろうか。思い返せば、ほとんどが古川静弘に買い与えられたものだった気がする。

もちろん、離婚で争うとなれば話は別だ。財産分与がどうなるかはさておき、衣類や私用品、いくつかの宝飾品くらいは確実に取り戻せる。

た...

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