第83章 離婚するって聞いたけど

羽鳥秋葉は古川静弘の手を借りて体を支えると、ふるふると首を振った。

「大丈夫。しゃがんでた時間が長くて、ちょっと低血糖になっただけ」

淡々とそう説明し、握られている手をそっと抜こうとする。だが古川静弘は先回りしていたかのように、指に力を込めた。もう片方の腕が自然な流れで彼女の背へ回り、抱き寄せる。

「中まで付き添う」

その動きに、羽鳥秋葉はびくりと肩を跳ねさせた。反射的に胸元から離れようとする。腹に触れられて、違和感に気づかれたくなかった。

まだ目立つほどではない。けれど、もともと痩せていたせいで、少しの膨らみでも勘のいい人間なら気づくかもしれない。もし知られたら、離婚に同意などし...

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