第97章 切れた電話

古川母に突きつけられた問いが頭から離れず、古川静弘は家にいる気になれなかった。今の彼に必要なのは、いったん場所を変えて冷静になり、これからどうするべきかを考える時間だ。

家を出ると、その足でバーへ向かい、酒を何杯か頼んで流し込む。

気分は晴れるどころか沈む一方で、数杯も飲めば酔いが一気に回った。静弘は衝動のままスマホを取り出し、ある番号に発信する。

羽鳥秋葉は、もう休もうとしていたところだった。突然の着信音に肩が跳ねる。画面に表示された名前を見て、思わず眉をひそめた。

出る気はなかった。だが、静弘は立て続けにもう一度かけてくる。

結局、秋葉は通話ボタンを押した。

「……何?」

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