第99章 羽鳥秋葉は知った

林田新が羽鳥秋葉のスタジオを出ていったあと、秋葉はそのまま自分をオフィスに閉じ込めた。中で何をしているのか、誰にもわからない。

こはるが用事で呼んでも、ドアは開かない。結局、終業間際になってようやく秋葉が姿を見せた。

物音を聞きつけたこはるが駆け寄り、落ち着かない目で秋葉を見上げる。

「秋葉、大丈夫?」

心配そうな視線を受け止め、秋葉の瞳がすっと深くなる。彼女は小さく首を振った。

「平気よ。どうしてそんなこと聞くの?」

「え……?」

こはるは言葉に詰まった。古川静弘の結婚の件で、落ち込んでいるのだと思っていたのに。

秋葉は、こはるの「言いたいのに言えない」顔を見て、目を細める...

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