第5章

 受話器に向かって叫ぼうと口を開いた。

 喉から一音も漏れるより先に、細工されたバッテリーから鋭い破裂音が弾けた。刺激臭い黒煙がぷすりと噴き上がり、指先を灼いた。小さな赤い表示灯がせわしなく点滅し、それきり消えた。

 雑音が薄れていき、完全な沈黙になった。

 手の中の役立たずなプラスチックを見つめた。命綱は途切れた。無線機をポケットにねじ込む。

 誰も来ない。

 ポケットから折りたたみナイフを引き抜き、刃を弾くように開いた。隠れたいという必死の衝動は消え失せ、代わりに冷たく息苦しい怒りが胸を満たした。農家の中の化け物たちが私を狩っている。でも、そのうちの一匹がどこへ向かうのか、私は...

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