第101章 位置特定装置

背後から不意に声をかけられ、林田唯月はびくりと肩を震わせた。

ゆっくり振り返った瞬間、身体がその場に縫い付けられたみたいに固まる。胸の奥に、遅れてぞわりと恐怖が湧いた。

――よかった。矢吹薫が来るのが今で。

もう少し早かったら、今夜の計画は露見していたかもしれない。

坂東勇も同じく驚いたようで、二人の目に怯えが走る。

だが、林田唯月はすぐに息を整えた。次に押し寄せてきたのは、途方もない馬鹿らしさと、言葉にならない困惑だった。

「……位置情報、仕込んだの? 矢吹薫、いつやったの!」

この男、正気じゃない。いつの間に――。ここ数日の自分の動きが、全部筒抜けだったということ?

背筋...

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