第121章 彼を手放せない

翌朝、林田唯月が目を覚ましたとき、頭の奥がどろりと重くて、気分が悪かった。

昨夜の飲み会は後半になるほど酒が進んだ。しばらく禁酒していたせいもあって、今日はきっちり『後遺症』が来ている。

こめかみを揉みながらスマホを手に取り、なんとなく投稿を流し見する。すると、画面は矢吹薫のインタビュー記事で埋め尽くされていた。

コンコン、と控えめなノック。

ドアが開き、江口未黒が醒酒茶を手に入ってくる。

「昨日のお酒、度数が高かったから。唯月、もう一年も飲んでなかったでしょ。反応が強く出てもおかしくないよ」

林田唯月は受け取ると、一息に飲み干した。じわっと頭の膨張するような痛みが引いていく。

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