第18章 宴会

電話の向こうで、矢吹薫の声は氷を含んだみたいに冷え切っていた。

「林田唯月、お前また何を騒いでる。カードは凍結解除してやっただろ。まだ足りないのか?」

林田唯月は鼻で笑った。

「私を訴えて刑務所にぶち込む気でいるくせに。先輩にまで手を出して、事故に遭わせて……矢吹薫、闹してるのはどっち?」

「お前が認めて謝れば、社内機密を漏らした件は――」

「もう聞きたくない」声が震えた。「矢吹薫、私はこれ以上、自分の尊厳を踏みつけたくない! あなたの言う『謝罪』が、椎名伴凪に跪いて頭を下げろって意味なら……裁判所で会いましょう」

言い捨てて、林田唯月は通話を切った。

胸が怒りで上下し続ける。...

ログインして続きを読む