第40章 元夫

林田唯月は少し考え込んだ。家にいてもやることはない。だったら、外へ出て気晴らしでもしよう。

「いいよ。会いに行こう。……同級生にも、もうずいぶん会ってないし」

結城羽は彼女の手をぎゅっと握る。

「ハニー、何があっても絶対に言ってよ。隠し事は禁止」

「分かってる……」胸の奥がじんと熱くなる。「よかった、あなたがいて」

「男なんて一人残らず頼れない! 矢吹薫なんて、もう死んだものと思いな!」

結城羽は考えれば考えるほど腹が立つらしい。

その様子が可笑しくて、林田唯月はつい笑ってしまい、同調する。

「そうだね。死んだことにしよう」

かつて自分の中にいた、あの少年は――盛夏のどこか...

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