第10章 あなたと日野弦羽はどうやって知り合ったの?

会社ビルを出たところで、玉井彩歌は足を止めた。

くるりと振り返り、隣を歩いていた日野弦羽に告げる。

「日野機長、お食事は結構です。さっきも申し上げたとおり、お礼なんていりません。私、まだ用事がありますので、これで失礼します」

そう言うなり、スーツケースのハンドルを引いて車道のほうへ向かおうとする。

だが、日野弦羽は長い脚でひょいと一歩前に出て、また彼女の行く手を塞いだ。

「玉井嬢、ひとつ聞いてもいいか? 俺、いったいどこで君の機嫌を損ねた? 記憶違いでなければ、今日が正式には初対面のはずだ。でも、どうにも君は俺に含むところがあるように見える」

わずかに身をかがめ、距離を詰める。あ...

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