第128章 教えてくれませんか?

浅見朝治は帰らなかった。安の部屋に入り、そのまま腰を下ろす。

玉井彩歌も、同じ部屋にいた。

――可笑しな話だ。

結婚して丸一年。浅見朝治と、穏やかに同じ空間で過ごせた時間など、指で数えるほどしかない。

なのに離婚が目前となった今になって、彼のほうが妙に当たりが柔らかい。

彩歌は安の掛け布団の端をそっと整えた。

子どもは眠っている。手持ち無沙汰になり、スマホへ視線を落とす。

LINEを開いた瞬間、半時間ほど前に届いていた日野弦羽のメッセージが目に入った。

日野弦羽

『彩歌、例の錠剤の件で新しい情報が少し出た』

『しばらく気をつけて。人からもらった食べ物は口にしないで』

一...

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