第17章 受け入れる

進藤雀に背を向けたまま、玉井彩歌は振り返ろうとしなかった。いま振り向けば、瞳の奥の惨めさが、もう二度と隠しきれなくなる気がしたから。

「……そんなこと、あるわけないでしょ」

わざと軽く笑ってみせる。けれど声は、ひどく乾いていた。

「浅見家の別荘に戻るだけだよ。あんなに大きい家なんだから、住む場所がないわけないじゃん」

背後で、かすかな溜息が落ちた。次の瞬間、あたたかい手が肩に置かれ、ぐい、と強く身体を反転させられる。

無理やり顔を上げた玉井彩歌は、進藤雀の視線に正面からぶつかった。何もかも見透かしてしまいそうな眼。

「玉井彩歌。私の目を見て。……そのヘタな演技で、私をごまかせると...

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