第199章 てめえに彼女を愛する資格はない

玉井彩歌は足早に階段を下りた。

使用人が花茶を運んでくる。藤川園歌と牧野新一が、玉井彩歌の左右に並んで腰を下ろしていた。まるで壁のように。守る意図が露骨に見える。

浅見朝治が大股で入ってくる。その光景を目にした瞬間、歩みがほんのわずか――止まった。

だが彼の後ろに続いた日野弦羽は、真っ先に玉井彩歌へ視線を落とし、穏やかな笑みを浮かべる。

「彩歌」

先に口を開いたのは浅見朝治だった。玉井彩歌が一度も聞いたことのない、甘やかすような声音。

「迎えに来た。帰ろう。安も家で待ってる。この間ずっと、ママに会いたいって言ってた」

――話の切り口がうまい。

浅見朝治は分かっている。安が、玉...

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