第221章 ひざまずいて謝っただけでは足りないのか?

牧野晴は頬から血の気を失い、その場で呆然と立ち尽くした。

悔しそうに下唇を噛み、泣き出しそうな声で訴える。

「お兄ちゃん、どうしてそんなに怒るの? お母さんが具合悪いって聞いたから、お見舞いに来ただけなのに」

――言わなければよかったのに。

その一言が、牧野新の痛いところを容赦なく抉った。

荒く息を吐き、目の縁を赤くして、牧野晴を睨み据える。

「出ていけ」

「嫌!」

牧野晴の声が震える。

「お母さん、私にあんなに優しかった。入院してるのに、見に来ちゃいけないの?」

口ではそう言いながら、胸の内は別だった。

これは牧野家へ戻るための、絶好の機会。

藤川園歌は心が柔らかく...

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