第234章 彼女だけが欲しい

浅見朝治は顔も上げず、淡々と言った。

「俺は玉井彩歌がいい」

宇野章華は言葉に詰まる。

「……あんたたち、もう離婚したのよ。復縁なんて無理に決まってるじゃない。ただの女の子でしょう? もっといい人をママが探してあげるから。ね?」

浅見朝治はトーク履歴をスクロールする指を、ほんの一瞬だけ止めた。ゆっくりと視線を上げ、乾いた目で宇野章華を見据える。

「嫌だ」

宇野章華は焦りで胸が焼けそうだった。けれど、浅見朝治の血の気のない顔色を見てしまうと、口調は自然と柔らかくなる。

「……それでも、部屋に閉じこもってちゃ駄目よ。あんたまだ若いんだから、何人かと会ってみれば分かるわ。玉井彩歌だっ...

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