第35章 お似合う二人

翌朝早く、進藤雀は真っ赤なラングラーで浅見家の彫刻入りの門扉の前に乗りつけ、ブッとクラクションを鳴らした。

玉井彩歌は最低限の荷物だけをまとめ、腰を押さえながらゆっくり階段を下りてくる。

ここ数日で腹は目に見えて大きくなった。腰は重だるく痛み、足首もむくんでぱんぱんだ。

玄関先。

靴を履き替えようと身をかがめたものの、せり出した腹が視界を塞ぎ、動きがやけに不格好になる。何度か試して、指先がようやくかかとに触れた瞬間――ふらりと体が揺れた。

少し離れたところでは、使用人が数人、花瓶を磨いている。ちらりと視界に入ったはずなのに、見えていないふりをして背を向け、くすくす笑いながら手を動か...

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