第66章 協力を取り付ける

周防はどうにも信じきれない様子で、乾いた笑いを二つほどこぼした。俯いて茶碗の飯を二口、かき込む。けれど視線の端は、どうしても玉井彩歌のほうへ吸い寄せられた。

――そもそも、彩歌が管制センターに着任した頃から、周囲には妙な憶測が渦巻いていた。

大きなお腹を抱えて出勤してくるのに、旦那の影が一度も見えない。

航空業界なんて、広いようで狭い。

周防も裏でいろいろ耳に入っていた。彩歌が以前、浅見・エアロスペースにいた頃の噂話だ。

浅見グループにいたときも、誰ひとり「夫を見た」という者はいなかったらしい。

ただ、ある日、勤務中に悪阻で顔色を変えたのをきっかけに妊娠が知れ渡り――そこから腹が...

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