第71章 見物する

あちらでは、浅見朝治が首を傾け、隣に立つ立花グループの副社長と何やら言葉を交わしていた。

こちらの視線に気づいたのか、彼は眉をひそめて顔を上げ、まっすぐこの方へ目を向ける。

玉井彩歌の姿を捉えた瞬間――浅見朝治は、はっきりと動きを止めた。

唇をきゅっと結び、彼女のもとへ歩み寄ろうとした、その刹那。

彩歌の背後にいる立花晃年と日野弦羽が視界に入った。

浅見朝治の足が止まり、表情が一気に沈む。

昨日送ったメッセージは、いまだに返ってこない。

忙しくてスマホを見る暇がなかったのか、何かに手を取られたのか――そう思っていた。

……違った。

忙しかったのは、別の男と食事をするほうだっ...

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