第74章 冷淡

立花晃年は眉間にわずかに皺を寄せた。理性と感情が頭の中でせめぎ合い、今はまだこの問いに答えを出せない。

立花晃年は万年筆を机に放り投げると、言った。

「この件はいったん保留だ。二、三日置いてからにする」

太田副社長はそれを聞くなり、思わず小声でぼやいた。

「二、三日も要らない気がしますけどね……」

口をへの字にして続ける。

「浅見朝治が帰るときの、あの人を殺しそうな顔。もうこっちと組む気なんてないでしょう」

立花晃年は、その呟きを聞き逃さなかった。

だが返事はしない。手元の書類を開き、淡々と言い切る。

「各部署に通達。十分後、会議だ」

     *

一方、浅見・エアロス...

ログインして続きを読む