第177章 あなたに恋をした

小島麻央は幻聴かと思った。「あな……なんて言ったの」

今泉拓真は一言一句、区切るように言った。「中絶手術をする、と言ったんだ」

小島麻央はついに聞き間違いではなかったと悟り、全身を激しく震わせた。「拓真、自分が何を言っているのか分かってるの? 私たちの子よ! 私たちの子なのよ!」

彼女は遅ればせながらある可能性に思い至り、慌てて口を開いた。「まさか、私が他の男と何かあったとでも思ってるの? この子があなたの子じゃないと疑ってるんじゃないでしょうね」

その理由以外に、彼が子供を望まないわけがない!

「拓真、私はあなたを裏切ったことなんて一度もない。この子はあなたの子よ! 傷つけないで...

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