第285章 彼は小島麻央を忘れたくない

室内の温度はぐんぐん上がり、空気は甘美な香りで満たされていく。

今泉拓真は彼女にキスをしながら、焦ったようにその身にまとった服を剥がしていく。

まさに城を攻め落とさんとしたその時、スマートフォンの着信音が突如として鳴り響いた。

小島麻央は手を伸ばして彼を押しとどめる。「で、電話……」

今泉拓真は止められるはずもない。「出なくていい!」

「だめ……」小島麻央は追いかけてくる彼のキスを避ける。「もし急用だったらどうするの? まずは出させて……」

今泉拓真は仕方なく、動きを止めると、スマートフォンを探り当てて彼女に手渡した。

小島麻央はスワイプして通話に出る。「内野浩史、どうだった?...

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