第313章 逆転する

今泉拓真は彼女の髪の生え際を撫でた。「小島麻央、あの切断された指を見たら、お前は受け入れられずに、エムエスグループを諦めろと言うだろうと思っていた」

「だが、まさか最初にそれに反対するのが、お前だったとはな」

小島麻央は唇の端を引いた。「おばちゃんに言われたことがあるんです。私の最大の弱みは情に脆すぎるところだって。時には、その情の脆さが仇になるって」

「平野裕司は私たちがエムエスグループを大人しく両手で差し出すと思っているんでしょうけど、夢でも見てればいいわ!」

……

内野浩史はすぐに指の鑑定報告書を今泉拓真に送ってきた。

小島麻央は報告書に目を通し、眉をひそめた。「検査による...

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