第341章 彼らは愛し合う感覚を取り戻せる

小島麻央は一瞬呆然としたが、すぐに歩み寄り、彼にその手を預けた。

今泉拓真はすかさず彼女の手を強く握りしめる。

男は片腕で美佳を抱きかかえ、もう一方の手で小島麻央の手を引きながら、共に前へと歩みを進めた。

小島麻央の胸の奥に温かいものがじんわりと広がり、彼女は優しく声をかける。

「疲れたら美佳を下ろしてください。自分で歩かせますから」

「疲れてない」

今泉拓真は問いかける。

「夕実のところへ行ってきたのか?」

「はい」

小島麻央は約束通りに答えた。

「少し説得してきました。どうやら私の言葉に耳を傾けてくれたみたいです。もう自ら命を絶つような真似はしないはずですよ」

「な...

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