第359章 彼女を愛するのは、彼の本能

「んっ!」

不意打ちのキスに驚き、岡本心海は手にしていたしじみ汁を男の黒いスラックスにこぼしてしまった。

幸い、汁は温かい程度で、火傷するほどの熱さではなかった。

「彰宏……んっ……汁が……」

宮崎彰宏は片手を空け、彼女の手から邪魔な椀を奪い取ると、傍らのローテーブルに置いた。

次の瞬間、視界がぐるりと反転し、気づけば岡本心海は宮崎彰宏によってソファに押し倒されていた。

「彰宏!」岡本心海は慌てて両手を伸ばし、彼の胸を押し返そうとした。「何をする気?」

「どう思う?」

宮崎彰宏は片手で彼女の手首を掴み、あっさりと組み伏せた。そのまま身を乗り出して口の端にキスを落とす。その低く...

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