第379章 妻よ、すまない

宮崎彰宏は内心で焦りを感じ、急いで車をUターンさせた。

「どうしたの?」と小島麻央が尋ねる。

「いや、ちょっと忘れ物をしてね。一度家に戻るよ」

宮崎彰宏は車を降りて自室に戻ると、スマートフォンを取り出し、今泉拓真に電話をかけた。

「家にいるのか?」

「ああ」

「麻央が母さんに会いたいと言い出してな。お前の車が家の前に停まっているのが見えたから、引き返してきたんだ。先に出てくれ、それから俺たちが向かう」

「分かった」

電話を切り、宮崎彰宏が振り返ると、ドアの前に立つ小島麻央と目が合った。彼女はじっとこちらを見つめている。

宮崎彰宏はなぜか後ろめたい気持ちになり、誤魔化すように...

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