第131章:アッシャー

雪が靴底の下でざくりと鳴る。ロッジへ戻る道すがら、タイラーの荷物を肩に引っかけて運ぶ。冷気が感覚を研ぎ澄ませるのに、頭の中はまだ靄がかかったままだ。膝の上にいたペニーの感触――温かな体、柔らかな寝息。俺が失った男たちのこと、背負っている痛みのこと、隠してきた傷痕のことを口にしはじめたとき、腕の中で小刻みに震えていたあの様子。

彼女が俺のそんな一面を知るべきじゃない。知る必要なんて、絶対にない。

隣を歩く彼女に視線をやる。雪の上で足取りが少し頼りなく、俯き加減のまま考え込んでいる。さっき俺が言ったこと、危うく見せかけたもののことを、まだ反芻しているのがわかる。あんなふうに膝に引き寄せるべきじ...

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