チャプター 156: ペニー

アッシャーが私の上から跳ねるように離れた。さっきまでの温もりと強さが、瞬き一つのあいだに、絡め取るような純粋な危険へと変わる。鋭い息を吸い込む音がした。筋肉が強張る気配。拳を握りしめたときの、布のかすかな擦れ。二歩で扉の前に出ると、背中で私を庇うように立ち塞がり、全身を張り詰めさせて、いつでも殴りかかれる姿勢を取った。

……怖い。

私は身を起こした。心臓はまだ激しく打ち、頭はさっきのアドレナリンの奔流に追いつこうともがいている。彼の影が壁に、背が高く肩幅の広い塊となって伸びる。生きて呼吸する武器、そのものだ。

そのとき、聞こえた。

風の唸り。小屋の壁がきしむ音。隙間から吹き込む雪が、鋭...

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