第169章:アッシャー

「病院で目が覚めたんだ」俺は小さな声で彼女に告げる。「あそこで使ってたようなやつじゃない。本物の病院だ。白い壁。眩しい照明。機械がそこら中にあってさ。目を開ける前から、あの音が聞こえた」

ペニーは俺に身を寄せ、動かず黙ったまま、指を肋骨のあたりにそっと置いている。俺は話を続ける。

「身体が……ひどい有様だった。痛すぎて動けない。喋れない。ただ痛みの中で存在してるだけ。医者が出たり入ったりしてさ。最初のうちは何を言ってたか覚えてない。でも数週間して、全部聞かされた」

胸を横切る長い傷痕に視線を落とす。指が無意識にそこをなぞった。

「トラックのドアが当たったんだってさ。鋼で補強されたやつ。...

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