チャプター 187: ペニー

店に足を踏み入れた瞬間、ここが自分のいつもの居場所じゃないと悟る。

暗い木目に、革張りのボックス席。焦げ目の香ばしいステーキと、古いウイスキーの匂いが混ざっている。友だちとよく行く、明るくて品のいいカフェとはまるで違う。私がほとんど住んでいるようなスタジオとも。

私は湿った手でドレスの裾をなでつける。背中が大きく開いていることと、ハイヒールを履いていることを、急に意識してしまう。

アッシャーがドアを開け、私の腰のあたりにさりげなく手を添える。その手が、心を落ち着かせてくれた。

奥のボックス席で最初に目に入ったのはアンナだった――眩しい笑顔で、手を振っている。隣にはルースター。革のシート...

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